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とし歴
◆ 初めての名古屋祭り ◆

意外な敵


 東海には「名古屋祭り」というちょっと変わった名前の公式戦がある。正しくは「なごやまつり協賛ナインボール大会」と言うらしい。数年前から毎年行われているのだが、今までエントリーを忘れていたり、用事があって出場できなかったりで、出場することができなかった。
 因みに名古屋祭りは級別で試合が行われ、A級、B級、ビギナー級の三つがある。(SA級は無いので、A級戦はほぼSA級戦になりそうな予感)マーキュリーからエントリーしたのは、おさむさん(B級)、Oさん(B級)、そして私(B級)の三人。
 エントリー締切日前にちゃんとエントリーを済ませることができて良かった♪(私の記憶力も良くなったものだ。(笑))

 試合二日前の金曜日に予選会場が決定。場所は二週間前に行われたハウスチーム対抗戦と同じ春岡クラブ2。これはラッキー。この間行ったばかりなので、どんなお店かある程度分かっている。台も球もメンテナンスが行き届いていて、とても撞き易いお店だった。しかし、一つだけとても困ったことがあった。それはエアコンの利き過ぎである。凄く寒かった・・・。しかも、空気の流れにムラがあり、エアコンからの風が直撃する場所では冷気が固まっていて相当寒い。体中の血管がきゅーぅ・・・と萎縮し、頭まで痛くなってくる始末。ちょっぴり遭難気分が味わえた。
 まだ10月だが冬用の上着を用意し寒さ対策万全で挑んだ。(暑ければ脱げば良いんだし。)
 これで、試合に専念できる筈だった。
 しかし、意外な敵がもう一つあった。

 今年の名古屋祭りB級戦の出場者は111名。
 私たちの予選会場となった春岡クラブ2ではA級の試合も同時進行で行われる。
 そのためだろうか。不戦勝でないのに、なかなか名前が呼ばれないので少々待ちくたびれた。
 試合待ちの時間の潰し方をそろそろ本気で考えなければならないようだ。
 しかも、試合間の待ち時間よりも、今回のような最初の試合が始まるまでの待ち時間の方が辛いことを身をもって体験。
 むー・・・。

会場の春岡クラブ2店内
写真1・会場の春岡クラブ2店内
試合開始直前の風景、白い台はスーパーガリオン(と台に書いてあったりして)


予選


 名前が呼ばれて、意気揚々とキューを握り締めた。
 やっと球が撞ける♪

 予選一試合目

 9抜き2回した上に、最後の最後で7入れスコして相手にフリーボール献上。これでは勝てる訳が無い。
 1−4で負けた。
 負け負けだったらドウシヨウ・・・。
 そんな弱気な気持ちが頭の中をよぎる。
 ううううう・・・。
 次は絶対に勝たないと・・・。

 予選二試合目

 穴前9番を一回貰ったし、最後は相手の8入れスコでOKを貰った。
 4−1で勝ち、何とか負け負け回避。
 ラッキー比率が相当高いが、勝ったことは素直に嬉しい・・・。

 予選三試合目

 取って、取って、取られて、取られて、取って、3−2と私がリーチ。
 6ゲーム目、最後は相手がまさかの9抜き。4−2で勝った。
 この試合も太かった・・・。

 これで、負け勝ち勝ち、二回勝ったのでこれで予選突破。
 本戦会場行きのためにはあと二回勝たねばならない。(本戦会場行きと言っても、この春岡クラブ2が本戦会場なので移動は無いんだけどね。)

おさむさんの試合の様子
写真2・マーキュリー、おさむさん
かっこいい〜♪

Oさんの試合の様子
写真3・マーキュリー、Oさん
99の岡村に似ている(と勝手に思っている)


決勝一回戦・故意ファール


 決勝一回戦

 ミスもあったが相手にもミスがあり、取ったり取られたりのゲーム展開。直接の入れの無い球は極力攻めずに渋い配置を相手に渡すという、いつもの戦法で泥仕合の様相を呈してきた。
 よしよし、泥仕合は得意分野だ。この流れは俺の流れだ!
 3−2と私が先にリーチを掛けた。

 そして、6ゲーム目、このゲームは大事だ。取ったら勝ち、取られたらヒルヒル。取ると取らないとでは天と地ほど違う。何が何でも落としたくないゲームだ・・・。

 6ゲーム目開始。

 私のブレイクショット。トラブルが発生した。
 相手は1番でセーフティ。
 このセーフティが憎たらしい程上手い。ワンクッションでは当てが無く、ツークッションではかなりコースが狭過ぎて厳しい、スリークッションではラインを球が塞いでいる、というような配置。
 私は、セーフを取らずに故意ファールを選択。
 5番を1番のそばに寄せ、1番が通れるラインを潰し、入れもセーフティも難しい配置を作る予定だった。

 ところが、1番の手前で止める筈の5番は、1番に当ってしまった。
 そして、1番の直ぐそばに5番と6番が並び、大きな壁を作った。

 ・・・最悪の配置になってしまった。

 相手はフリーボールから、セーフティ。
 5番6番の巨大な壁を利用した。

 そーだよなー、そりゃあ、そうするよな!
 俺でもそうする!
 間違いないっ!

 今度のセーフティはさっきよりもキツイ。私の中では絶品クラスに入る。
 ツーファール承知で故意ファールも考えたが、6番に密着している5番で更にもっともっと厳しい極上級のセーフティを貰うかも知れない。

 故意ファールはマジ、ヤバイ・・・。
 何とかしてセーフを取りにいこう・・・。

 手球と5番の間は、球1.2個分空いていた。
 ジャンプは十分可能な距離。
 ただ、成功確率は相当低い。

 ・・・ジャンプで行こう。


決勝一回戦・ジャンプショット


 ジャンプキューを取り出し、ダーツストロークで慎重に狙った。
 念のため、何度も素振りをした。
 撞点が難しい・・・。

 手球を凝視し、撞点だけは絶対に間違えないようにする。キューを持つ右手はなるべく力を抜き、ほぼ手首のスナップだけで撞く感じで。そして、インパクトの瞬間だけはボケないようにしないと、力が手球に伝わらない。
 撞いてから手球が邪魔球を飛び越えていく映像をイメージして・・・そうそう、いつものような弱めのジャンプじゃあ途中で失速して先球に届かないかも知れないから、ちょっとだけ高めに飛ばさないといけないな・・・よし、準備完了。

 ジャンプキューを手球の上に「ゴッ」と落とした。

 手球はピョンと跳ね上がり、見事に邪魔球を越えて行った。
 高度、飛距離もイメージ通り、方向もばっちり。
 これならば、手球は先球に厚く当たり、上手く行けば短短に離れた配置が残るかも知れない。

 ところがところが、何と言うことだろうか。手球は着地して間もなく、右へとカーブした。
 手球は一番にかすりもしなかった・・・。

 「ツーファールです。」

 「はい。」

 これは、や、やばい・・・。
 絶対にスリーファールを狙われるぅ〜。
 自慢では無いが、俺は相当のチキン。
 ツーファールコールされている今、見えない球が回ってきたら当てられる自信は、皆無!
 やべぇよぉ、やべぇよぉ。

 期待しない右カーブが発生したので、撞点を間違えてしまったことは間違いない。
 はぁ・・・ジャンプって、本当に難しいなぁ。
 昔は、先球に当たらなくたって、邪魔球を飛び越えただけでも嬉しかったんだけどなぁ。

 そんなことをウダウダ考えていたら、運営が登場。

 ん?

 ショットクロックを適用するとの説明があった。

 ええええっ!?(ぽわわわーん♪)
 ショットクロック中ならば、セーフティを喰らわずに済むかも♪
 俺の消えかけていた勝機がぼわぼわと再燃してきているような気がするぅっ!
 運営様、あなたはひょっとして私の女神様?

 運営は男性だけど。

 今日の自分は太いとは思っていたが、こんな絶妙のタイミングでショットクロックが適用になるなんてっ!!
 太い!
 太い!
 太過ぎるぅ!!
 ショットクロック、万歳!!!


ショットクロックの思い出


 公式戦では必ず運営からショットクロック制についての説明がある。今日も、説明があった。
 運営が試合の進行が遅いと判断した場合、試合の途中からでもショットクロックを適用する場合がある。
 しかし、適用になったゲームは余り見たことがない。
 最初に見たのは、ミウラさんの試合だった・・・。

 三年前の2002年、秋の東海クラブマスターズのことだった。マーキュリーからエントリーした私とミウラさんは予選会場のロフトボックスウラベにいた。
 私は予選落ちしていまったが、ミウラさんは順調に予選を突破し、次の決勝一回戦で勝てば本戦会場のマーシーに移動できるところまで来た。ところが、マーシーは予想以上に遠かった。四時間以上(ひょっとしたら五時間近く)待たされたのだ。
 この間、ミウラさんは、うろうろウロウロ・・・、店内と店外を行ったり来たり、車の中で寝てみたり、試合を観戦したりと、何も言わなかったが相当辛かったと思う。
 やっと試合開始!と思ったら、45秒ルールが適用!!ええっ!?マジで!!??

 あんなに待たされた上にショットクロックとは・・・今日のミウラさんは相当ついていない・・・と思ったが、蓋を開けてみて吃驚。ミウラさんにとっては、これで良かったみたい。
 ミウラさんはブチブチに入れまくった。コンビ、キャノン、バンク、どんなに難しいショットでもノータイムで撞いた。
 対照的だったのは対戦相手で、時間が気になるのか、ブチブチに入れるミウラさんの迫力のせいか、ミスが目立った。
 そして信じられないほどのスピードでミウラさんは決勝会場行きを決めた。

 これほど痛快且つ豪快且つスピーディなゲームは、なかなかお目に掛かれるものではない。
 私が今まで生で見たゲームの中で、痛快度ナンバー1と言えば、間違いなくこのミウラさんのゲームを挙げる。

 ショットクロックよ。
 お前は一体何者か。
 人間の潜在能力を極限まで引き出す薬か。
 それとも、人間の心の中の弱い部分を呼び覚まし、正常な判断能力を奪う悪魔の囁きか。

 そのショットクロックが遂に私のところにもやってきた。

 俺はショットクロックには呑まれん!
 ショットクロックを利用してやる!!


吉と出るか凶と出るか


 ショットクロック適用後の試合展開は私の想像通りだった。スリーファール狙いのセーフティはされなかった。
 ミウラさんの試合でショットクロック制を見たことがあったためか、焦ることはなかった。
 寧ろ、45秒いっぱい使うつもりで、いつもよりもゆっくり撞けた。

 対戦相手は今までの球を見る限り、相当入れが強い方だと思っていたが、ショットクロックが適用された途端、その勢いが無くなった。
 組み立てもちぐはぐで、入れても出せない、入れが難しい球は飛ばす、そんな球撞きになってしまった。
 相当、ショットクロックのプレッシャーが掛かっているようだ。

 この隙に乗じてさっさと畳み込めれば良かったのだが、それができないのが私のショボさ。
 それでも今までのスタイルを崩さず、泥仕合に誘うような球を撞き続けた。
 その結果、お互いに抜いた球が渋くなり、何度も何度も交代した。

 ・・・今は辛抱だ、我慢だ。
 ショットクロックで相手は壊れている。
 俺はショットクロックの影響は殆ど無い。
 ショットクロックは吉と出た。
 致命的なミスさえしなければ、必ず勝てる。
 だから・・・今は我慢だ。

 待ちの一手を選んだが、これが失敗だったのだろうか。

 突然、対戦相手がボコボコに入れ始めた!
 ネキが合わないことなどお構い無し!
 短短のカットだろが、縦バンクだろうが、ばっつんばっつん撞いて、しかも外さねーっ!
 あわわわ・・・。
 3−3のヒルヒルになり、最後の球は、相手が8番から9番へのネキをミスして、椅子に座っている私は大いに期待したが、9番縦バンクをこれでもか!!という程の勢いでポケットにシュートぉ!!

 貴方・・・凄過ぎます・・・。
 お見事!(号泣)

 私にとって吉と出たショットクロックは、どうやら相手にとっては大吉と出たみたい・・・。

としお@肩腰ビリの試合の様子
写真4・マーキュリー、としお@肩腰ビリ
決勝一回戦の写真


意外と爽快


 決勝一回戦で玉砕。強引に順位を着ければ、111名中の33位タイ、というところだろうか。
 負けはしたものの、自分自身のミスによって自滅した訳ではなく、完全に力負け故の敗北なので、後悔は無い。
 寧ろ爽快な気分。
 あの相手に勝つには、もっと入れなきゃ駄目だぁ〜。
 自分の入れぢからを高めるために、練習あるのみ。
 うむ。

 JJさん、試合を観に来てくれて有難うございます!
 自分が勝つところを観て欲しかったのですが、負け試合を見せちゃいましたね。(^^;)

 いっくん、久し振りの再会でしたね。
 ビギナー級三位タイ、天晴れです!
 いっくんの球を観ずに帰ってしまい、すみませんでした。
 今度は、どこかで戦いましょう!

 おさむさん、Oさん、お疲れ様でした。
 また、頑張りましょう。(TT)


おまけ


 後日、私が最後に対戦した相手が優勝したと知り、吃驚。
 嬉しいような、悔しいような。

楯
写真5・楯
入賞者に贈られる楯、欲しいよ(TT)
◇ 結果 ◇
大会名 :なごやまつり協賛ナインボール大会B級戦
日時 :2005年10月16日日曜日
場所 :春岡クラブ2(名古屋市)他
フィー :4500円(だったっけ?)
ルール :4セット先取
 USナインボールテキサスエキスプレスルール、シュートアウトなし

参加人数 :111名
成績 :負け勝ち勝ちで予選突破、決勝一回戦敗退