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| ◆ 初めての月例 ◆ | ||||||||||||||||
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ビギナーズカップは卒業、と心に決めた次の週、早速月例に参加した。 オークランド豊田では、毎月第二火曜日にビギナーズカップ、毎月第三火曜日に月例が行われるのだ。 初めて参加する月例。 ちょっとドキドキする。 今まで観戦すらしたことがないので、どんな雰囲気なのか、どのぐらいのレベルの人が参加するのか、全く知らない。 話に聞くと、A級の人も沢山参戦するし心配しなくても優勝は難しいから安心して行っておいで、だそうだ。 そんな言葉で安心できるか! うがっ!! しかし、私には強い見方がいる。 妻が出場しないがその代わりに応援してくれると言ってくれたのだ。 ううう・・・、泣かせるではないか。 行きの車中で妻はこう言った。 「いつも出るお菓子、私も食べてもいいのかなぁ。あれって出場者のためのものなんだよね。」 おいおい・・・、お菓子が目当てなの・・・? 会場に着くといきなりビギナーズカップ仲間(?)に出くわした。 M田さんとK畑さんだ。 二人ともビギナーズカップで優勝の経験がある。 他にも知っている人が沢山いた。 色んなHTで優勝しているTさん、各地のオープン戦に参戦しているこのお店の店長M岡さん、三河ジュニアで優勝しA級になったO野さんもいる。 それに良く良く見たら、どこかで見たことのある人ばかり・・・。 私は今からこの中に入って戦うんだ・・・。 ふぇ・・・。 このHTの種目はUSナインボールテキサスルール。 プッシュコール有り、シュートアウト無しの一般的なルールである。 ハンディは、B級4セット、A級5セット、SA級6セット。 願わくば、なるべく強い人には当たりたくないものである。(おいおい、自分を高めるんじゃなかったのか? でも本音。) 1試合目。 相手は4セットの人。ということはB級の人である。 ちょっとラッキー。頑張れば勝てるかも。 さて、バンキング。 ん! ちびってしまった・・・。 サイドポケットの前で止まってしまう。 はぁ。 さっき、ラッキーと思ったのは大間違いだった。 ブレイクから5球続けて入れている。 やはり、ビギナーズカップとは違う。 こんな人が沢山B級でエントリーしているんだ・・・。 はぁ。 6番。やっぱり入れた。ちゃんと7番に出た。 7番。やっぱり入れた。ちゃんと8番に出た。 あららら、ますわっちゃうよん、この人。 いやーん、もう。 ところがなんと、8番がガコガコ! そこからひぃひぃ言いながら取り切り、先ずは1ポイント。 ふぅ。 暫くは相手が入れまくり私が時々おこぼれを貰う、というような展開が続いた。 ゲームの主導権は相手にあるので、どうしても後手後手になってしまっている。 私で2、相手が3でリーチとなった。 ここからちょっと相手の様子が変わってきた。 少々難しい球でも入れまくっていたのだが、易しい球でも抜いてしまうことが多くなった。 3−3でヒルヒルとなった。 泣いても笑っても最後のゲーム! ますわってやるぜ!ぐらいの意気込みでブレイクしたのだが、1番見えない。 ひーん。 なんとか当てて、直接狙えるが難しい球を残した。 しかしこれを相手はあっさりポケット。 ひーん。 そのまま6番まで取られてしまうが、7番で番がまわってきた。 8番に出すには押さなければならない。それも長く、微妙に。 8番はコーナーポケットから0.5ポイントぐらいの短クッション際。入れごろなところにあるのだが、そこから球1個分離れたところに9番があるのだ。ちょっとでも間違えたら、自分にセーフティをしかねない。 うー。 ちびって押せなかったなんてことはしたくないので、しっかり押したら押し過ぎた。 うお! 手球は短クッションに入り、どんどん8番から遠ざかっていく。 うお!! これ以上こっちくんな! 8番が見えなくなってしまう! あっち行けしっしっ! うがーーーー!! やっと手球は停止し、走って手球から8番を覗き込む。 うむ〜、見えてる〜、厚みもある〜。 でも芯撞きだと9番に当たってしまう。薄いから引いても当たりそう、押しても当たりそう。よっしゃ、ひねろう。 しっかりひねって手球を撞き、8番がポケットと同時に手球がクッションに入る。そして9番をかわしてゆっくりと戻ってきた。 うむ〜、ベストポジション! 9番も丁寧に入れて、なんとか勝つことが出来た。 ありがとうございました!とお辞儀。 顔を上げてふと視線を相手に向けると、遠くで一人ウェーブをしている妻の姿が目に入った。 2試合目。 ついに来た来た強い人。相手はなんと6セット! SAの人と当たってしまったー! きっとマスワリ連発&きついセーフティでまともに撞かせてもらえないかもしれない、と覚悟したのだが、意外にそんなことはなかった。 抜いた後の配置が渋くなる、隠れてしまう、ということはあったが、まぁ、なんと言うか、割りと普通に撞けた。 私ぐらいの人が相手ならば、本気を出さないのかな? しかし、やはりこのぐらいのレベルの人にはフリーボールは渡してはいけない。 フリーボールからさくさくと取り切られて、あっという間に0−3となった。 4ゲーム目。チャンスがまわってきた。 フリーボールをもらって2番を入れて、3番に・・・、出てなーい! 手球は見事に3番に密着して止まってしまった。 ったくもう、フリーボールだったんだからちゃんと出せよ、俺! やっちゃったもんはしょうがない。次から気をつけるとして、これからどうするかだ。 手球と3番を良ーく観察。周りの球の配置を良ーく確認。 ん? これは、このまま真っ直ぐ撞いたら9番カットでサイドに入るのでは・・・。 プッシュコールし、ちょんと撞いてみる。 予想通り3−9コンビが決まった。 向こうの方から大きな拍手が聞こえた。目を向けたらそこに妻がいた。 いやいや、これは出しミスから偶然即死球を作ってしまっただけで、殆どフロックインに近いものなんだけど・・・。 でも嬉しかった。 相手に1ポイント取られて1−4となったところで、またチャンスがまわってきた。 コーナーポケットにそこそこ近いところに9番がある。手球と3番は短クッションと平行に並んでおり、3番を入れるならバンクショットしかない。手球と3番の丁度中間にフットスポットがあり、3番と9番は1ポイントほど離れている。 これはキャノンショットでは・・・。 50%の厚みのところを狙い、撞点を少し下げ、且つあまり引き過ぎないように注意しなければ。失敗したときのことも考えて、なるべく手球と3番が離れる力加減で撞こう。 手球が3番に当たったあと見事に9番に当たり、9番はポケットに転がった。 これで2−4。 あと2つで私の勝ちだ。 ひょっとしたら勝てるかな? ん? 今度は拍手が聞こえてこない。 妻は他の試合を見ていた。 おーい、こここそ拍手をする場面なんだってば! ちょっと悲しかった。 むーん。 残りの2ゲームは早かった早かった。 私も撞くことができたのだが、セーフティをしようとして簡単な球を残していたのではダメだ。隠せなかったとしても、せめて離すか撞き辛くしなきゃ。 何とか隠せたときも、簡単に当てられる球だったので入れられてしまうか、セーフティーを返されてしまった。 チャンスらしいチャンスはもうまわってこなかった。 2−6で2試合目終了。 やはりSAの人は凄い。 完全にゲームの主導権を握られてしまった。 私はそのおこぼれを待つだけ。 チャンスがあれば精一杯ものにするだけ。 ゲームの主導権を握り相手に渡さない。 ゲームを支配することが出来る。 これが「強い」ということなんだろうか。 3試合目は敗者ゾーンで。 もう一つ勝てば決勝トーナメントに進めるので、なんとかして勝ちたい。 相手は4セットの人。 ちょっと安心。と、思ったが、とんでもない! めっぽう入れが強くて、見ていた外す気がしない! 私も頑張って1セット取った。 よっしゃ、今度は私の番だ! だんだん球が入らなくなってきた。 気がつけば、ポケットが小さく見えて、全然入る気がしない! なんでやねん!!! 1−4で負けた。 勝ち負け負けで試合終了。 空いているテーブルに座って少し目を閉じる。 横で妻がばくばくと菓子を食べている音がする。 もう一つ勝てば決勝トーナメントに進めただけに悔しい。 次はもうちょっと頑張ろう。 自分が撞いている間は相手がプロだろうがSAだろうが座っているしかないんだから、そうやって相手にチャンスを渡さないようにしよう。 そうすれば、相手からのチャンスを待つような受身なゲームではなく、自分からチャンスを作り出すことが出来る筈。 そんな風にゲームを組み立てれば、もうちょっとは強くなれるだろうか。 そのためには・・・、やはり日頃の練習しかないか。 苦手な球を少しでも減らして、得意な球をどんどん増やそう。 そうだ、1回フリーボールからの出しを思いっきり間違えてしまったことがあったな。 もうあんな出しはしないようにしよう。 ゆっくりと目を見開いた。 よし、帰ろう! やらなければならないことが少し見えてきた。 また練習しよう! 次の月例ではもっと納得できる試合をしよう! 「よっしゃ、そろそろ帰ろうか。」 「うん。」 「おっと、そういやあんまりお菓子食べてないからちょっと食べてていい?」 「ん? 私、食べたよ。」 「そうか、ばくばくくってたもんな。」 「・・・。」 「おっ! なんじゃこりゃ! 空じゃねーか!!」 さささささ、と逃げる妻。 ちょっと、食べ過ぎだって。 |
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| ◇ 結果 ◇ | ||||||||||||||||
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